10月の田んぼ

テーマの田んぼは草原と化しています。
が、よくよく観ると穂が出ています。
この生命力には感動します。
  

昔は、どこでも見られた彼岸花ですが最近では田んぼの「あぜ」
にかろうじて少し残っている程度です。
真っ赤な花は秋を告げるものです。秋がなくなってきたのでしょうか?
  

とにもかくにも主食の米づくりは日本の農業の要である。
従って、稲刈りは百姓にとって其の年最大の行事となるのです。

私が子供の頃は隣近所総動員で鎌を持寄って手伝う習慣でした。
手伝い合うのは稲刈りだけでなく、田植えのときも同様でした。
ちょうど、飛騨白川郷の合掌づくりかやぶき屋根の葺き替え作業に近所の人が手伝う様子に似ています。

が、今はそのほとんどが機械化されており、田植え同様アッ!!というまに終わってしまいます。
手植えや手刈りは今や、田のコーナーやあぜ道沿いなど機械が入りにくい部分だけに残っています。
絶好の稲刈り日和

刈り方も機械(コンバイン)によっていろいろです。

1、茎をばらばらにして田に撒き散らす方法
2、茎を一定の間隔で束ねて田においていく方法
3、茎を残して穂だけ刈り取る方法
などです。
1、が一番多いようですが藁にするためには
2、の方法が必要です(上の写真)

以下の写真は藁を作るため稲刈りの跡よく見られる風景です(安城市の田んぼで)
このあたりではこれを
つぼけと呼んでいますがどういう意味でしょうか?。
日本語辞典(広辞苑ほか・・)には載っていません。

@A

BC

田んぼストーリー「米づくり」はこれで終了です。

ちょっと待って下さい。まだ稲刈りの終わっていないところがあります。

知多半島でも北部の知多市や常滑市です。雨続きで収穫のタイミングを逸しているのです。
9〜10月の61日間で
晴れは1/3の20日
残りの2/3は
台風大雨3日、雨12日、曇26日とムシムシ・グチャグチャの毎日でした。
平均気温は9月より5℃(8月からは8℃)と一段と下がりました(最高24℃、最低17℃)

収穫が一日も早く、無事終わることを心から願うばかりです。

さて、多くのアクシデントにもめげず我らが田んぼは多くの生き物に恵みを与えつづけます。

例えば、テーマの田んぼには2回目の稲穂に越冬準備のスズメたちが群がっています。
私も食べてみましたが味は全くありません。それでもスズメたちには大切な食料なのでしょう。
近づくといっせいに飛び立ちます。見えますか?

   

田畑は四季折々において私たちの生活そのものです。
が、 最近、休耕田の多さが目に付きます。農業国日本から工業国日本に変身してしまった今、 日本の農業は原点である米づくりから離れて何処へ行くのでしょう。

その昔、東京農業大学初代学長横井時敬先生は
「稲のことは稲に聞け、農業のことは農民に聞け」と言われた。
今、改めてこの言葉の意味を考えるときにあるように思う。

いまや田畑は農業だけのものではない。と私は思う。
なぜか、 田畑の緑は地球を、人類を救えないか。
地球温暖化の歯止め策として活用できないか。
地球を食い物にしてきた我々に出来ること。

それは、 食糧と緑が確保できる一石二鳥の秘策が田畑の充実、農業振興だと思う。世界中の農地が地球環境を改善し、緑豊かで潤いのある地球にすることを願うばかりです。

それにしても昨年から今年にかけての異常気象は不気味なものがあります。
今年はエルニーニョ現象による海面水温低下で台風発生時期の遅れが25年ぶりに記録更新され、かつ発生量も例年の半分程度と少ない年でした。
世界中の気象異常が新聞テレビで報道されますが、我が家でもそのきざしが見えた年でもありました。

 

春咲くコブシが、桜が、狂ってしまいました。
  

我らが地球はどうなってしまうのでしょうか?本当に心配です。

さて、田んぼストーリー「米づくり」は終わりましたが、
田んぼはまだしばらくは田んぼのまま残ります。
これからはオフの田んぼの風情を捕らえていきます。


農閑期の田んぼ